RVパーク

RVパークとは。車中泊好きに人気のRVパークの魅力を徹底解説します。

車中泊好きの旅人にとって絶好のスポットであるRVパーク
RVパークとはどのような場所でどのようなことができるのでしょうか。

車を使って移動を行い、宿は取らずに車の中で寝るという旅行スタイル「車中泊」を楽しむ人たちの注目を集めるRVパークの特徴や利用の際の注意点、道の駅との違いを解説します。

RVパークとは

RVパークとは

RVパークとは、車中泊を安全かつ快適に行うための施設です。
RVとは「Recreational Vehicle」、すなわちレクリエーション向けの車両のことで、ミニバンやステーションワゴンのような居住性に優れた車中泊に適した車種を大まかに区分した際の呼び方となります。

RVパークは、そんなRV車で旅をする方向けに車中泊をする際に便利な設備を数多く備えています。
そもそも車中泊とは、車を使って移動を行い、宿は取らずに車の中で寝るという旅行スタイル。
ホテル代などの宿泊費用を大きく抑えることが可能で、アウトドア気分を楽しめるなどのメリットから、車中泊での旅行を好む人は少なくありません。

RVによるレジャーを文化として普及・定着させるために活動している一般社団法人日本RV協会(JRVA)が推進、公認を行っており、2022年7月現在で273の施設がJRVAの公認RVパークとして登録されています。
RVパークとして認められる要件は下記の通りです。

  • 4m×7mの駐車スペースを備えている
  • 1週間程度の滞在が可能である
  • 24時間利用可能なトイレや100V電源を備えていること
  • 施設内か施設から15km圏内に入浴施設があること
  • ごみ処理が可能なこと
  • 入退場制限が緩やかで予約が必須ではないこと
  • RVパークのロゴを使用した看板を設置していること

上記はRVパークとして公認を受けるための必須条件です。
利用者は、通常の駐車場のように駐車スペースに車を停めて受付を行うことでRVパークでの宿泊が可能となります。
現在、RVパークは日本国内の道の駅や温泉、旅館、遊園地といった様々な場所に設置されており、泊まりがけのレジャーを車中泊のスタイルで楽しむことが可能です。

温泉地のRVパークであれば温泉で入浴を楽しむこともできますし、レストランが施設内や施設の近場にあれば食事をする場所に困ることはないでしょう。
宿泊費を押さえながら車中泊のスタイルで旅行をする人にとって、RVパークは非常に便利な施設といえます。

RVパークと道の駅の比較

RVパークと道の駅の比較

RVパークと道の駅の最大の違いは、「宿泊目的の施設か否か」という点です。
RVパークは車中泊向けに様々な設備が整えられており、JRVAもRVパークでの車中泊を奨励しています。
一方で、道の駅は一時的な休憩や買い物、情報収集のためのスポットとして機能しており、基本的には車中泊という利用シーンを想定していません。

ただし、道の駅も車中泊に対するスタンスは様々で、一切車中泊を認めない施設もあれば、黙認という形で消極的に車中泊を認めている施設、さらには道の駅にRVパークを設置して車中泊を認めている施設も存在します。
以前は車中泊を黙認していた道の駅でも、残念なことに車中泊に訪れた観光客がゴミをポイ捨てしたり、車外で調理などを始めて他の利用客に迷惑をかけてしまったといった理由で車中泊禁止の方向に舵を切ってしまったという事例もあります。

道の駅での車中泊を行う際は、事前確認を行うことが必須です。

設備の違い

設備面での違いについてもみていきましょう。
道の駅は無料駐車場を設置していることや地域の特産品などを販売・提供している売店・飲食店が併設されていることが特徴として挙げられます。
駐車場1台あたりのスペースは狭く、テーブルや椅子などを置く余裕はありません。

RVパークは有料駐車場であること、家庭用の100V電源が使用可能なこと、1台あたりの駐車スペースが広めに取られているため、駐車スペース内であればテーブルや椅子などを置くことが認められていることが特徴といえます。
これらのことから、RVパークは道の駅と比較して、駐車場自体が車中泊に特化したつくりになっていることがわかります。

予約の必要性の違い

施設利用に際して予約制度が存在するかどうかも違いとして挙げられるでしょう。
道の駅は誰でも無料で利用することができる上に、長時間の利用を想定していません。
そのため、来訪や施設利用を行う上で予約が必要となることは基本的にありません。

一方、RVパークは利用者が長時間駐車スペースに車を停めることになりますから、行楽シーズンなどの混雑が想定される時期でも確実に利用できるようにするために予約制度を設けていることが多いです。
とは言え、JRVAの定めるRVパークの要件のひとつに「利用に際して予約が必須ではないこと」が挙げられているため、ふらっと立ち寄ったRVスペースで車中泊を行っても特に問題はありません。

RVパークのメリット・デメリット

RVパークのメリット

RVパークのメリット・デメリット

RVパークのメリットは、快適かつ安全に車中泊を行うための設備が整っていることです。
電源が備え付けられているため、車のエンジンをかけることなく電気を使うことができる上に、24時間利用可能なトイレがありますのでいつでも用を足すことが可能です。

そして、ごみ処理が可能なシステムが用意されていることから、車中泊で発生した様々なゴミを持ち帰ることなくその場で処理できる点もメリットとなります。
駐車スペース自体も広く余裕があるため、ゆったりと過ごすことが可能です。

また、RVパークの施設内か施設の近辺には、入浴施設も設置されています。
長旅の中でかいた汗を流しながらリフレッシュできる上に、温泉地のRVパークであれば現地の名湯を楽しむこともできるでしょう。

長時間の運転は肩も凝るため、ゆったりと湯に浸かったり、入浴施設のマッサージサービスを利用するといった方法で血行を良くして、心身ともに英気を養うのがおすすめです。
また、レストランや遊園地などの施設が設置しているRVパークの場合は、RVパークの利用者に対して割引などの特典を用意している場合もあります。

昼間は各種施設を楽しみ、夜はRVパークで快適な車中泊を行うことで、旅費を抑えながら行楽をエンジョイすることが可能です。

RVパークのデメリット

一見するとオートキャンプ場に似ているような印象を受けますが、RVパークは車中泊を目的とした施設のため、キャンプ場としての機能はありません
そのため、駐車スペース内では車外で調理を行ったり、テントを張ることは禁じられています。

ただし、施設によっては共有スペースで焚き火やバーベキューなどを行うことが可能な場合もあるため、事前にRVパークに備え付けられている設備や周辺施設を確認しておくと良いでしょう。
また、施設によって電源設備のアンペア数にバラつきがあったり、料金や施設の充実度も施設ごとに異なるなど、提供されるサービスの質に統一性が無い点もデメリットとして挙げられます。

何も調べずに「前に利用した別のRVパークではこのサービスがあったから大丈夫」と考えて無策でRVパークを利用すると、困ったことになるかもしれません。
RVパークを利用するにあたっては、事前に設備の状況や料金などの下調べを行うことをおすすめします。

当然ながら、満車の場合はRVパークの一切の施設を利用することができません。
特に連休や週末などは利用者が増えることが想定されるため、満車で利用できないというケースに遭遇する可能性も高まります。
確実にRVパークを利用したい場合は、事前予約を行いましょう。

RVパーク利用時にあると便利なもの

RVパークを利用時にあると便利なもの

RVパークを利用する際にあると便利なものをご紹介します。

エアーマット

RVパークを利用する際は、車の中で寝泊まりをすることになります。
運転席で座りながら寝るのは身体に負担がかかりますし、後部座席をベッド代わりにしようにも車の座席は凹凸が多いため、気持ちよく寝ることは難しいでしょう。
エアーマットを用意しておけば睡眠の快適さは段違いです。

後部座席を畳めるタイプの車であれば、エアーマットをベッドのよう敷き身体を伸ばして休むことが可能です。

入浴施設でほぐれた身体を労わるためにも、エアーマットをはじめとした車中泊での睡眠の質を上げるためのグッズは必須ともいえるでしょう。

延長コード

複数の電気製品を利用することが想定される際には延長コードを用意しましょう。
RVパークではエンジンのかけっぱなしは他の利用客に迷惑がかかりますから、基本的に駐車中はエンジンを切ることになります。
車内電源を利用するエアコンやランプはバッテリーを消費してしまい、いざ出発しようとした時にバッテリーが上がってエンジンがかからなくなる恐れがあるため、駐車スペースに備え付けの100V電源を使用すると良いでしょう。

その際に延長コードがあると非常に便利です。
RVパークで延長コードを使用する際は、車内に引き込んで使うケースが想定されます。
しかし、野外に出ている部分は雨などの悪天候の際には濡れてしまうため、屋外用の防雨・防塵機能のあるものを選ぶことがおすすめです。

その他あると便利なもの

外でくつろぐための折りたたみ式チェアやテーブルを用意しておくと、車外でのんびりと飲食を行うことが可能です。
就寝時に就寝スペースを広く取るために、使用しないツールをしまっておけるRVケースも用意しておくと良いでしょう。
フロントガラスの遮光やプライバシー防止のために、シェードやカーテンを用意しておくのも忘れないようにしたいところです。

季節に応じて扇風機やファンヒーターを持ち込んだり、水分補給のために飲み物の入ったクーラーボックスを用意することで、より快適に過ごすことができるでしょう。

RVパークで快適な車中泊旅行を楽しもう

RVパークは車中泊という旅行スタイルが注目されるとともに、認知度も徐々に上がりはじめています。
RVパークの施設数自体も増えてきているため、より気軽に様々なスポットを車中泊のスタイルで楽しむ日もそう遠くはありません。
一見すると大変そうな車中泊も、RVパークを上手く利用すれば快適かつ手軽に楽しむことが可能です。

車中泊旅行に興味が出てきたら、まずはRVパークを利用した旅プランを検討してみてはいかがでしょうか。

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