備前焼の作家は、今全国で500名以上いるのだそうです。
同じ形も焼き味も同じものがない備前焼。
世界にたったひとつしかないからこそ有名作家の備前焼は価値が高くなっています。
生野高原オーベルジュKASSELでは人気作家の備前焼の展示も行なっています。
こちらの記事ではカッセルで展示している作家をはじめ、人間国宝の備前焼作家をご紹介します。
この記事を読めば、自分好みのデザインをつくる備前焼作家に出会えるかもしれません。
備前焼の作家〜カッセルで展示〜
まずは生野高原オーベルジュKASSELで展示している備前焼作家を紹介します。
レストランで展示していますので食事の合間にぜひ作品をご覧ください。
平川忠
平川窯の平川忠氏。
昔の備前焼は土の質感、焼き方が現代とは違うと気づきルーツを研究。
その上で昔は土だけで窯を作っていたことを知り、土窯(つちがま)の復元プロジェクトを立ち上げます。
「土は土で焼く」
土そのものの質感や味わいを感じられる備前焼ならではの良さをより感じることができる作品をつくっています。
平川忠氏の紹介ページはこちら
平川正二
平川忠氏の父親である平川正二氏。
ロクロを使用しないことで有名で、香炉や宝瓶、急須を多く手がけています。
伊勢海老、松ぼっくり、獅子、龍、蟹、など精密細工を得意としていて、美術品として飾りたくなる作品ばかりです。
赤井夕希子
赤井夕希子氏の作品は土そのものの特徴を生かしたデザインが特徴。
土の個性を引き出した作品は美しく、お皿やカップは素材を美味しく感じさせます。
赤井夕希子氏の公式HPはこちら
備前焼の作家〜人間国宝編〜
続いて、備前焼の作家で人間国宝に指定されている5名を紹介します。
美しい作品の数々、ぜひご覧ください。
金重陶陽
金重 陶陽氏は備前の陶工として初めて人間国宝となりました。
多くの弟子を育て、低迷していた備前焼を再興させた「備前焼の父」ともいえる存在です。
土を感じるダイナミックな作品のファンが今も多く存在します。
山本陶秀
山本陶秀氏は「ろくろの名人」や「茶陶の陶秀」と呼ばれるほどの技術を持つ陶芸家です。
その作品はスペイン国王に献上されたりと国際的にも認められています。
美しい白色の強い土肌の作品が人気です。
伊勢崎 淳
伊勢崎 淳氏は5人目の人間国宝となる陶芸家。
新総理官邸など多数の陶壁を制作を行なっています。
土の美しさを感じる作品は多くの料亭で愛用されています。
藤原 啓
もともと作家志望だった藤原啓氏は40歳の頃から備前焼をはじめ人間国宝となった陶芸家です。
シンプルながらも味わい深い作品はお酒を愛する人たちにも人気です。
藤原 雄
藤原啓氏の息子である藤原雄氏。
右目0.03、左目はまったく見えないなか、父の強い薦めで普通学校に進学。
大学まで卒業し就職したのちに父親に師事し、備前焼の世界に入り人間国宝となりました。
日本だけではなく世界各国で個展をひらき、作品は海外の博物館でも展示されています。
備前焼を料理やお酒に取り入れる理由
現在、多くの料亭やレストランで備前焼を使って料理やお酒が提供されています。
その理由は「土」で作られていることが由来します。
陶磁器には「釉薬(ゆうやく)」というガラス質が掛かっていますが備前焼にはこの釉薬が使用されていません。
土そのままの素材が活かされ、表面に微細な穴があり通気性を良くしてくれているのです。
そのため水を新鮮に保つことからお茶やコーヒーなど水で作られる飲み物と相性が良いといわれています。
さらに、この微細な穴はアルコールとの相性も良いです。
例えばビールを注ぐと、微細な穴がビールの泡をきめ細かく保ってくれ口当たりが良くなります。
保冷効果もあるので、ぬるくなりにくく最後まで美味しく飲むことができます。
またウィスキー、ワイン、ブランデー、日本酒、果実酒も微細な穴のおかげで香りが増し、風味が一段と引き出されます。
美しい土の風合いは料理を引き立てます。
見た目はもちろん、微細な凹凸があるからこそ料理が取りやすく使いやすいのも人気の1つです。
自宅で料理やお酒を楽しむ際も、備前焼を取り入れてみるとより食事時間を楽しむことができますよ。
備前焼で料理やお酒を楽しめる「カッセル」でゆったり過ごしませんか?
兵庫県朝来市にある「生野高原オーベルジュKASSEL(カッセル)」。
備前焼の展示だけではなく、料理やお酒の一部を備前焼で提供しています。
元々カッセルは、海外や日本の特別な方をお招きし、おもてなしをする迎賓館でした。
当時のままのホスピタリティやお料理により一層磨きをかけ、より多くの方にも味わっていただきたいと一般公開された“知る人ぞ知る”隠れ家です。
「ゆったりと流れる時間」を楽しめる客室からは星空を眺めたり、自然の美しさを感じることができます。
但馬牛など、地元の食材をふんだんに使用したフルコースとともに日本の自然と芸術美をぜひ感じられてみてはいかがでしょうか。