年末が近づいてくると「お歳暮」について考える人も多いのではないでしょうか。
お歳暮にはさまざまなマナーがあり、それに沿わない贈り方をしてしまうと、相手に対して失礼になることがあります。
この記事では、お歳暮の基本マナーについて解説しています。
お歳暮は誰に贈るべきなのか、あるいは、おすすめの品にはどういったものがあるのかといった誰もが持つお歳暮の悩みに触れているので、お歳暮を検討している方はぜひご一読ください。
お歳暮とは
お歳暮とは、お世話になった方に向けて贈り物をする、日本における年末の慣習です。
一年の感謝と、これからの変わらぬ付き合いを望む気持ちを示すために、お歳暮は贈られます。
お歳暮の始まりは室町時代であるとされています。
当時の日本では先祖の霊を迎えるために供物を供えていました。
それは時代とともに形を変えていきます。
お供えものは次第に分家から本家への贈り物へと移行し、江戸期には商人があいさつ回りで渡す贈り物へと変わりました。
現代的なお歳暮の形になったのは明治30年ごろだそうです。
この時期になると、お世話になった人へ贈り物を渡す習わしが、お歳暮と呼ばれるようになりました。
近年では、お歳暮の渡し方は「宅配」を利用する方法が多くなりました。
もちろん、宅配便で送ることは、現代では失礼な行為にあたりません。
しかし、本来のお歳暮は贈り先に持参するのがマナーとされていました。
そのため、宅配によってお歳暮を贈る場合は、持参できないことを詫び、感謝の気持ちを書き添えたメッセージカードや添え状を一緒に贈るようにしましょう。
なお、お歳暮を手渡しする場合は、早朝や深夜あるいは食事時など、相手にとって都合の悪い時間帯は避けるようにしてください。
なお、一般的なマナーとして、お歳暮はお中元とセットになっています。
お歳暮を贈る場合はお中元も贈るようにしましょう。
お歳暮とは誰に送る?
お歳暮を誰に贈るべきかの明確な決まりはありません。
一般的には、お世話になった方や感謝の気持ちを伝えたい相手、あるいは長い付き合いをしたい人などに贈るものとされています。
例えば、親や親戚、職場の上司、友人や同僚、稽古事の先生などです。
「お歳暮とは誰に贈るべき?」と迷った場合は、これらの方から検討するとよいでしょう。
両親、義両親
結婚後に両親や義両親にお歳暮を贈ろうと検討しているカップルは少なくないでしょう。
しかし、両親や義両親へのお歳暮は、必ずしも贈らなければならないわけではありません。身内に対してお歳暮を贈ることは、他人行儀だと感じる人もいるからです。
また、各実家の考え方や地域の慣習の違いもあります。
お歳暮を贈るかどうかは、カップルそれぞれが実家の意向を確認してから決めるとよいでしょう。
親戚
結婚後はカップルの双方に親戚がいるため、親戚の数が一気に増えます。
そのすべてにお歳暮を贈るとなると大変です。
そのため、どこまでの付き合いの方にお歳暮を贈るべきかを決めておきましょう。
決める際にはカップル双方の実家と相談した方がよいでしょう。
両親や義両親がすでにお歳暮を贈っていることがあるからです。
さらにお歳暮を贈ってしまうと、親戚のお返しの負担が大きくなるため、相手にとっては迷惑かもしれません。
ただし、結婚の際にお世話になった親戚がいるのであれば、その方には両親や義両親とは別に、お歳暮を贈るようにしましょう。
なお、結婚の仲人や媒酌人にお歳暮を贈る場合は、3年以上贈り続けるのがマナーとなっています。
上司
上司へのお歳暮は、失礼がないように特に注意して贈る必要があります。
選ぶ品は、現金および商品券、靴や靴下はマナー違反となります。
贈る時期は12月の20日ごろまでがおすすめです。
年末は忙しくなることが多く、お歳暮の受け取りで迷惑をかけるかもしれないからです。
手渡しであれば、お歳暮のシーズン内ならいつ渡してもよいでしょう。
なるべくなら、上司の時間の都合を確認しておき、空き時間に合わせて渡すようにしてください。
ただし、基本的には上司が部下の世話をするのは、当たり前のことにすぎません。
どうしてもお返しが必要だと考えるなら、仕事の成果でお返ししてもよいのではないでしょうか。
また、一度でもお歳暮を贈ると、簡単にはやめられないものです。
これから先もお歳暮を贈り続けるのにふさわしい付き合いかどうかを、よく確認してから贈るようにしましょう。
なお、会社によってはお歳暮などの贈り物のやり取りを禁止している場合があります。
贈る前に確認しておくようにしましょう。
お稽古の先生
子どもの習い事の先生や自身のお稽古の先生にお歳暮を贈る場合、あまりに高価なお歳暮にならないように注意してください。
受け取る側の先生に気をつかわせてしまうからです。
お稽古の先生などにお歳暮を贈る場合は、失礼な贈り物とならないように、ほかの保護者や生徒に相談して、お歳暮の内容や額面を決めるようにしましょう。
なお、お歳暮を手渡しする場合は、なるべく他の生徒・保護者・先生などに見られない場所で渡すようにしてください。これは大人の気づかいです。
友人や同僚
お歳暮を贈ることで、いつも親しくしている友人や同僚に、普段口にできない感謝の気持ちを伝えるのは素晴らしいことです。
ただし、友人や同僚にお歳暮を贈る場合には、お歳暮を受け取れる立場の方なのか、事前にチェックしておきましょう。
例えば、公立学校の先生や政治家といった公務に就く人は、法律の規制によってお歳暮を受け取ることができません。
お歳暮を贈ると、感謝の気持ちを表したつもりが逆に迷惑をかけてしまう事になるので注意してください。
また、会社や組織の規定によって、プレゼントの受け取りが制約されている場合があります。
友人や同僚にお歳暮を贈りたいと考えているなら、受け取りが可能かどうか、先方に確認しておくようにしましょう。
お歳暮で送る品のマナー
お歳暮の品は水引がかかったのし紙で包んでください。
水引は紅白の蝶結びが一般的です。
表書きは「御歳暮」と記します。
持参する場合にはお歳暮の品が汚れないように、風呂敷で包んでください。
紙袋にいれて持参してもかまいません。
配送する場合はのし紙の上に包装紙などを巻きます。
これは、お歳暮ののし紙が破れたり汚れたりしないようにするためです。
お歳暮ではこのほかにも贈る品についてさまざまなマナーがあります。
その一例として、品物の選び方を以下で解説します。
品物の選び方
お歳暮の品物を選ぶときは、最初に予算を決定します。
次に予算内で品物を検討します。品物選びで大切にしなければならないのは、贈り先の相手の気持ちです。
お歳暮は感謝の気持ちを伝えるものなので、相手がもらって喜ぶと考えられる品を選んでください。
例えば、両親や親族は気心が知れていることが多いので、相手の趣味や嗜好に合わせて品選びをするとよいでしょう。
上司やお稽古の先生などの場合は、贈って失礼のない無難な品がおすすめです。
乾物・調味料・洗剤類など、消え物を中心に検討しましょう。
家庭・会社・団体など、受け取り手が複数人いることが予想される贈り先の場合、全員に分配できるような、個別包装されたギフトがよいでしょう。
相手の趣味や嗜好に合わせた品を、それぞれの贈り先ごとに選ぶのは大変手間のかかる作業です。
しかし、その分相手に思いが伝わるため、手間を惜しまず品物を選びましょう。
お歳暮を送る時期
お歳暮を贈る時期は、東日本と西日本で違いがあるので注意してください。
東日本では11月下旬から12月20日前後が、お歳暮を送る時期とされています。
西日本では12月13日から20日までとされています。
お歳暮の時期は決まっているものの、絶対にその期間内に品物を贈らなければならない、というものではありません。
もし、お歳暮が年内に届けられない場合には次のようにしてください。
年始から松の内までに届けられる場合には表書きを変えましょう。
「御歳暮」から「御年賀」にします。
なお、松の内の日付は地方によって違いがあるものの、東日本なら1月7日、西日本は1月15日が一般的です。
松の内から立春(2月4日ごろ)までの間なら、「寒中御見舞」としてください。
また、お歳暮が遅れる場合は、その旨を電話や手紙などで伝えておくようにしましょう。
おすすめのお歳暮の品
お歳暮を贈るならどんなものがおすすめなのでしょうか。
一般的に人気が高いお歳暮はグルメ系のものです。特に「お肉」「鍋セット」「お酒」の3つはおすすめのお歳暮の品です。
お肉
お肉がお歳暮として喜ばれる理由は主に4つ。
1つ目は、好きな食べ物にお肉を挙げる人が多いことです。
焼肉・すき焼き・しゃぶしゃぶなど、多くの人がお肉を使った料理を好みます。
そのため、お肉は喜ばれる可能性が高い贈り物であるといえます。
また、お肉は部位や種類を選ぶことによって、相手に合わせた贈り物にすることが可能です。
例えば、高齢の方には脂身が少ない部位、家族がいる方にはすき焼き用のお肉など、贈り先に合わせて、柔軟な対応ができます。
2つ目は高級感があることです。特に神戸牛などのブランド牛なら、その高級感はひとしおです。
贅沢で特別な時間をプレゼントできるため、お肉は人気があります。
3つ目は消え物であるという点です。
お歳暮などの贈り物は、自分に合わないものをもらったときに、困ってしまう場合があります。
しかし、お肉は消費すればなくなる消え物です。処分に困るといったことはありません。
4つ目は旬がないことです。
果物や海産物など食べ物の贈り物には、それぞれ最適なシーズンがあります。
しかし、お肉には特別なシーズンがありません。
お歳暮の時期に最適なのかを気にしないで贈れます。
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鍋セット
鍋セットの人気の理由は、なんといっても調理が簡単なことです。
特別な味やおいしさが、家庭で気軽に楽しめます。
多くの場合、鍋セットは具材やスープがセットになっているので、鍋に入れて温めるだけです。
鍋セットにはユニークなものが多いので、贈る側にとっても選ぶ楽しみがあります。鍋を家族や友人たちと囲む時間は、楽しい思い出の一時となるでしょう。
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お酒
日本では古くからハレの日にはお酒を神や先祖に供えてきました。
その文化は形を変えて現代にも残り、ハレの日や特別な日にお酒を嗜む文化が広く浸透しています。
お酒は縁起がよい品物として、お歳暮においても好んで選ばれています。
年末年始は人が集まる機会が多くお酒の消費量が増えるため、お歳暮としてお酒が贈られてきたらきっと喜んでもらえるでしょう。ただし、お酒は貰い手の好みが分かれやすいものです。
お酒をお歳暮に選ぶ場合には、必ず相手の好みに合わせるように気を付けましょう。
お歳暮とは感謝の気持ちを伝える日本の習わし
お歳暮とは、年末に感謝の気持ちを込めて、お世話になった方にお礼の品を贈る習わしです。
決まりはありませんが、両親・親族・お稽古の先生・上司などに贈ることが一般的となっています。
相手の趣味・嗜好・家族構成などを参考に品物を選ぶとよいでしょう。
人気のおすすめ品は、お肉・鍋セット・お酒などです。
お歳暮はなにより気持ちが大切。相手のことを思いながら品物を選ぶようにしましょう。
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